スライドレールの選び方と種類

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スライドレールの種類と選び方 引き出しDIYに最適な選択肢

高価なデスク、キッチン収納の引き出しってすごくスムーズじゃない?

あんなに静かでスムーズな動作は【スライドレール】という金具のおかげ。

そんなスライドレールはDIYでも人気。

取付が簡単で、位置調整も取り付け後に手軽にできちゃう。

初心者DIYにこそオススメしたい優秀なスライドレールについて解説していく。


スライドレールの選び方

引き出し箱のビス止め

選び方1:スライドレールの種類

スライドレールは大きく2種類ある。

引き出しをスライドさせる機構が樹脂の【ローラー】タイプと金属ボールの【ベアリング】タイプだ。

ローラータイプ

樹脂ローラーが廻ることでスムーズな動きを実現している。

事務机の引き出しに良く採用されている。引き出しを取り外すときに上方向に力を加えるタイプだ。

安価なのが最大の特徴。スムーズさと耐久性、耐荷重はベアリングタイプに劣る。引き出しを全部引き出せないのもデメリット。

安価といってもあまり差はないので、選ぶメリットは少ない。

ベアリングタイプ

スライドレールの外観 LAMP4518
スライド前の外観
スライドレールのベアリング
たくさんのベアリングで滑らかなスライドと高耐久を実現

たくさんの金属製のボールベアリングが引き出しを保持する構造のスライドレール。

音が静かで指先で動かせるくらいスムーズ。また、金属製なので耐荷重もあり、重い内容物にも耐えられる。

頻繁に開閉する、重いものを入れる引き出しにはベアリングタイプが最適。

また、ベアリングタイプはいろんな機能付きを選ぶことができるのが特徴。

基本的に100%引き出せるし、ゆっくり閉まるソフトクローズ機能、押したら自動で開くプッシュオープン機能などもある。

ローラータイプに比べてちょっと値段が高いのがネック。

スライドレール比較

ローラーベアリング
耐荷重
低め

高め
耐久性
開閉頻度が
多い引き出しには不向き

開閉頻度が多い引き出しに最適
引き出せる距離
全開は不可

全開できる
価格
安い

高め
機能性
バリエーション豊富
取付方法
横取り付け

バリエーション豊富
カラカラスー

おすすめはベアリングタイプ

個人的にはベアリングタイプ一択

性能的にベアリングタイプがローラータイプの完全上位互換だし、ローラータイプの【カラカラ音】があまり好きじゃない。重いモノを入れるとギーギー音に進化するのもマイナス点。

キッチンや作業机では重量物を入れることが多いと思う。そんな引き出しにローラータイプはちょっと使えないかな。

事務机のように開閉頻度も少なく、文房具を入れるならローラータイプでもいいと思う。

選び方2:耐荷重

引き出しの中身

スライドレールごとに耐荷重が設定されている。引き出しに収納したいもので選定する。ただし、引き出し自身の重量も計算に入れる必要がある。

【耐荷重40kgf】であれば、重さ40kgという考えでOK。この値は左右のスライドレール2本1セットの合計値なので注意してほしい。

選び方3:レールの長さ

ベアリングタイプは50mm刻みで200~700mmくらいまで選ぶことができる。

長尺1.5mもあるけどめちゃくちゃ高い。

引き出しの奥行と同じかちょっと短いくらいを選ぼう。

選び方4:スライド幅

スライドレールのスライド距離

レールの長さに対してどれくらい引き出せるか。

ローラータイプは100%引き出すことはできないし、ベアリングタイプでも80%ほどのスライド幅のものもある。

100%全開に引き出せるタイプは【三段引き】になる。スライド機構が3段階になっている。

選び方5:オプション機能

ゆっくり閉まるソフトクローズ機能

押したら自動で開くプッシュオープン機能

特殊な取付位置:吊り下げ、底引きなど

様々なオプション機能付きの高付加価値タイプを選べる。値段も高いけど。


おすすめ製品

ベアリングタイプのスライドレールでもたくさんの種類があって、選ぶのは難しい。

そんなDIYerには【スガツネ工業 LAMPシリーズがおすすめ。

スガツネ工業さんのLAMPはスライドレールを代表するような製品で、プロも御用達の実績ある製品だ。

LAMPにも多くの種類があるけど、一番スタンダードで耐荷重もあり、コスパもいい【LAMP4518】シリーズが特におすすめ

・全開に引き出せる三段引きタイプ

・耐荷重45kgf

・レール取り外し可

・安い 左右1セット1,010円

耐荷重が不要ならちょっと値段の安い【3618】シリーズでもいいと思う。

僕がよく使うL-500で【4518】と【3618】比較してみた。

4518-5003618-500
レール長さ500mm500mm
耐荷重40kgf25kgf
価格1,010円935円

浅めの引き出しなら【3618】:食器、小物など

深めの引き出しなら【4518】:調味料、缶、飲料など

そんな感じで使い分けてもいいかもね。

4518の使用例

引き出しの中身

塗料関係を入れる引き出しには【4518-500】を使っている。液体は重量があるので耐荷重は重要。

引き出し内寸は414mmx520mmx有効高さ174.5mm。見積り重量は引き出し自重も含め25kgぐらい。

3618-500でもギリギリ使える重量だけど、こういった数値は余裕をもって選定すべき。

経年劣化や故障率に大きく関与する。たった数十円で安心が買えるのなら安いものだと思う。

なので僕は基本的に4518を買うようにしている。


スライドレールをお得に買うには?

楽天の金森金物店さんがおすすめ。最安値だと思う。

ホームセンターやAmazonでも売っているけど値段が2倍くらい違う。気を付けよう。

金森金物店さんにはスライドレール用のビスも売ってるので一緒に買うことが多い。

リンクを貼っておくので値段を比較してみてほしい。

(スライドレール)


(ビス)


スライドレール取付ビスについて

スライドレールの取付にはタッピングビスを2種類使うようにしている。

トラスねじ : 頭が平ら

皿ねじ : 頭が円錐

スライドレールとセットで売られているタッピングビスは、首が平らなトラスねじ。トラスねじは頭が平らなので、スライドレールの固定に少し遊びがある。なので仮固定と微調整に便利。

微調整が終わったら、皿ビスでガッチリ固定する。頭が円錐なので上下左右の固定ができる。

プロの職人さんは皿ビスだけの人もいる。

僕は下の写真の縦長穴にトラスねじで仮固定している。縦方向のほうが微調整することが多いから。

皿ネジは横長or円穴にビス止めする。

スライドレールの取付穴

僕が使っている皿タッピング3.5-16mm。

created by Rinker
オノカツ\FASTENER & MECHANICAL PARTS

スライドレール500mmなら左右セットで合計で24本ビスを使っている。ちょっと多め。

トラス12本、皿12本。


まとめ

スライドレールを使うとぐっと引き出しの完成度を上げてくれる。

高級感UPと実用性を兼ね備えた優秀な金具なのでぜひ使ってみてほしい。

難しい吊り桟や刷り桟に挑戦するのもアリだけど、初心者はまずスライドレールを使ってみてほしい。

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