
ビスってどうやって打つのが正解?
DIYを始めたばかりの方が必ずぶつかるのが、ビス(ネジ)の使い方。
DIYで最も多い作業で、作品の強度、美観に大きく関わるビス打ち。
この記事では、DIY初心者でも失敗しないビスの打ち方を、工具の使い方から手順、よくあるミスの回避法まで優しく丁寧に解説しようともう。
どんなDIYシーンにも役立つ基本知識を広めつつ、DIYの沼にみんなを引きずり込みたい。
目次
ビス止め よくある失敗

せっかくのDIY作品が台無し
失敗1:木割れ


失敗2:ビスが斜めになる

失敗3:ビス頭の溝がなめる(潰れる)

失敗4:ビスの周辺が汚い



正しい手順でビス打ちすれば、失敗を防げるよ
ビス止めの基本手順
これから紹介する基本手順は丁寧なやり方に分類される。
しかし、丁寧にビスを打つことで【失敗を減らして】【きれいな仕上がり】にすることができる。
【構造上の強度】も増すので僕は基本的にこの手順でモノづくりをしている。
ビス止めの手順一覧
- 接着剤を塗布
- 木材をクランプで固定
- 下穴を開ける
- 皿取錐で座ぐり
- ビスをまっすぐ打ち込む
ステップ1:接着剤を塗布

家具サイズのDIYではビスと接着剤を併用することが多い。特に強度的に負荷がかかる箇所は必ず接着材を併用している。
構造上負荷が小さい箇所、後々分解する可能性がある箇所ではビス止めだけで済ますこともあるかな。
上の写真のような木口は、ビスが効きにくいので接着剤の併用がオススメだ。木口は木の導管がたくさんあるので接着剤がしみこみやすい。
なので接着剤は両面にたっぷり目に塗布しよう。あふれるくらい。
そして接着剤が固まる前にビス打ちしよう。ビス止め自体が圧着も兼ねるので、接着強度を上げてくれる。
ステップ2:クランプ

作業中に木材が動かないように、クランプでしっかり固定しよう。
ステップ3:下穴を開ける(必須)

ビスを打ちたい箇所に、ビス呼び径の70-80%くらいの少し細めのドリルで下穴を開けよう。
下穴は必須作業。下穴がないとビスが木の繊維をかき分けるように進むので、高確率で木材が木割れする。
特にDIYでよく使う針葉樹は柔らかく、パキッと嫌な音がして木割れする。
下穴径とビスの関係は下の記事で一覧にしている。
ステップ4:皿取錐でザグル


ビスの頭が飛び出ないように皿ザグリする。ビス頭のおさまりをきれいにするなら必要な工程。外から見えないなら飛ばしてもいいと思う。
ラッパ頭のビスの場合は、木材が凹んだり割れやすくなるので、皿ザグリしたほうが無難だ。
この皿取錐は下穴加工も同時にできるので、40mmくらいのビスならこのビットで済ますことが多い。
ステップ5:ビスをまっすぐ打ち込む

下穴があれば、自然とまっすぐビスを打ち込める。下穴を開けない場合は、ドリルビットをまっすぐ慎重に進めよう。
ドリルの回転速度は低速~中速くらい。高速でビス止めすると木の繊維がボロボロになって、ビスの効きが悪くなる。最悪ビスが空回りする。
ドリル側のクラッチ機能も調整しておこう。穴あけモードだとトルクが強すぎて、ビスがどこまでも沈んでしまう。木の硬さに合わせてクラッチの値を調整しよう。
以上がビス止めの基本工程となる。
接着剤と皿ザグリはスキップしてもいいけど、下穴は開けることをおすすめする。
丁寧なビス止めの効果
杉の角材の端でビス止めの比較をした画像がこちら。
木の端から同じ距離でも、丁寧にビス止めすれば木割れしない。

小さめのスツールやサイドテーブルでは複数本のビスを近くに打つことがある。
その場合に下穴がないと高確率で木割れするけど、ちゃんとした準備すればきれいにビス止めできる。

さらにワンランク上の仕上がりならダボ埋めがおすすめ。
余談:ドリルビットのサイズを確認
ビットサイズが違うとビス頭が潰れやすいので注意しよう。
一般的なサイズは#2。DIYで使うビスのコーススレッド、スリムビスも#2がほとんど。
小さめの木ビスなら#1。


まとめ:ちょっとした下準備で綺麗なビス止め
ビスを打つという作業は一見簡単に見えるけど、正しい手順と道具、コツを知らないと失敗してしまう。
せっかくのDIYで失敗しないようにぜひこの記事を参考にして、楽しいDIYライフを送ってほしい。
初心者DIYerの一助になれば幸いだ。