ネジ頭を隠す【ダボ埋め】やり方完全ガイド

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ビス頭を隠す【ダボ埋め・埋木】やり方完全ガイド コツと道具選びを紹介

ビスの頭が目立って仕上がりが気になることない?

ビス頭を隠して、高級感ある仕上がりにしたい。そんな時に活躍するのが【ダボ埋め】【埋木】

まるでビスがないかのように仕上げることができる。

DIY初心者でも簡単にできるテクニックなのでぜひ取り入れてほしい。

僕は基本的にダボ埋めしている。高級感がグッと増してくれる。


ダボ埋めの効果とメリット

円柱状の「木ダボ」を使って、ビスの頭を隠すことを「ダボ埋め」「埋木(うめき)」と呼ぶ。

ダボ埋め前後の外観比較
ダボ埋め前後の比較

サンディングして、塗装するともっと見えなくなる。

ダボ埋めして、アサリ無しのこぎりで加工した様子
金属の無機質感がなくなって、木材の一体感が出る

グッと高級感がでる

埋木のメリットとしては、

  • 木材の一体感が出る
  • 塗装がしやすい
  • 見た目が美しくなる

ビス頭を隠すだけでテーブルやイスの仕上がりにグッと高級感が出る

金属の無機質な質感を隠せて、木の質感と一体感が増して美し見た目になる。

ダボ埋めしたところはきれいにサンディングして塗装すると、遠目からは痕が分からないくらいの仕上がりになる。

またダボ埋めをするとビス頭の凹凸が無くなるので、仕上げのサンディングと塗装が段違いに楽になる

ビス穴にワックスが詰まったり、木屑が詰まることがなくなる。

僕は基本的にビス止めとダボ埋めはセットだと思っている。


ダボ埋めに必要な工具一覧

  • 皿取錐(さらとりきり)
  • 埋木錐(うめききり)
  • ノコギリ(あさり無し)
  • サンドペーパー(#180~240)
  • 木工用ボンド

皿取錐

皿取錐
皿取錐(さらとりきり)9mm

皿取錐はDIYでは一般的なドリルビット。ダボ埋めだけではなく、ビス用の皿取+下穴を同時に開けてくれるビットだ。

一本は必ず持っておこう。


埋木錐(うめききり)

埋木錐
埋木錐(うめききり) 9mm

埋木錐(うめききり)は木ダボを作るためのビット。

木ダボはホームセンターでも売っているけど、自分で作ったほうがいい。

同じ材料で似た木目を選んで木ダボを作れるので、より自然な仕上がりになる。


皿取錐・埋木錐 9mmセットがおすすめ

ハイス鋼の9mmセットがおすすめ

一般的に皿取錐と埋木錐のサイズは9mm、10mm、10.5mmの3種類がある。

家具サイズのDIYでは皿取錐と埋木錐は9mm径が一番使いやすい

イスやテーブルサイズだと小さめの9mmのほうが目立たないからだ。

DIYで使うコーススレッドやスリムビスの頭のサイズはほとんどが8.5mm以下なので、9mm径でカバーできる。

皿取錐はめちゃくちゃ使用頻度が高いので、材質は耐久性の高いハイス鋼を選ぼう。

切れ味も普通鋼に比べて段違いに良い。

おすすめはみんな大好きスターエムさんのハイス鋼9mmセット

下穴3mm+皿取9mm。下穴深さは約20mm。

ビスの呼び径3.8~4.2mmくらいのコーススレッド、スリムビスに使えるビットだ。


ノコギリ(あさり無し)

木の表面に傷を付けにくい【あさり無し】のノコギリを使おう。

あさりなしノコギリ ダボ用
あさり無しノコギリ
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サンドペーパー・木工用ボンド

サンドペーパーは#180~240くらいの一般的な紙やすりを用意しよう。

ボンドも一般的な白ボンドでOk。


ダボ埋め やり方・工程

手順1:皿取錐で穴あけ

まずはビスを打つ位置に皿取錐で下穴と皿ザグリを同時に加工しよう。

皿ザグリの深さは10mmくらい。5mm以下だと木ダボが抜ける可能性があるので注意が必要。

ビスを打つときに役立つ皿取錐
皿取錐
皿取錐を使って穴あけ
皿取錐で深さ10mmくらいザグル
皿取錐の深さ
皿取錐の深さ

長めのビスを使う場合は、下穴錐で下穴をさらに深く追加工しよう。

皿取錐の下穴部分は18~20mmくらいあるので、ビス長さが40mmくらいまでならそのまま使える。

ビスの長さが50mmくらいから下穴錐で追加工するようにしている。

下穴深さはこの記事にまとめている。


手順2:ビス止め

皿取錐後にビス止め
皿取加工後にビスを打ち込む

手順3:埋木錐で木ダボを作る

埋木錐
埋木錐
埋木錐で木ダボを作る
埋木錐で木ダボを作る

ドリルドライバorインパクトドライバに埋木錐を取り付けて、木ダボを作る。

木ダボを作るにはちょっとしたコツが必要なので紹介しようと思う。

インパクトドライバは打撃が加わるので、木ダボがボロボロと崩れやすい。なのでドリルドライバがおすすめ。

インパクトドライバを使うときは、埋木錐を少し抜き差ししつつ、インパクトの力を逃がしてやろう。

埋木錐は横滑りしやすいので、まっすぐ掘り進めるようにしっかりと押し当てよう。

ドリルの基本的な使い方と同じで、ビットの回転速度は早く、掘り進めるスピードはゆっくりすること。

きれいな木ダボを作るなら気を付けよう。

木ダボをマイナスドライバで折る
マイナスドライバで木ダボを折る

画像の向きではなく、木目に対して横から力を加える

マイナスドライバを突っ込んで、木ダボを根元からへし折る。

木目に対して横からテコの原理で力を加えると簡単に折れる。

木ダボをマイナスドライバで折る
簡単に折れる

手順4:木ダボをハンマーでたたく

木ダボの端を金づちでたたく

金づちで叩いて、入りやすくする

木ダボの根元側(ザグリ穴に入れる側)を金づちで叩いて、少し小さくしてやろう。木殺しともいう。

サンドペーパーでちょっと削るのもあり。


手順5:皿取錐で開けた穴にボンドを入れる

ボンドはたっぷり入れよう。ザグリ穴全体に塗布する。


手順6:木ダボを挿入

作った木ダボを皿取錐で開けたザグリ穴に埋め込んでいく。

木目の向きが揃うように調整しつつ、金づちで叩いてしっかり入れる。

接着剤が溢れたら、ウエスで綺麗に拭き取ろう。

ダボ埋め、埋木
木ダボをザグリ穴に挿入
木ダボを金づちで叩いて入れる
金づちで叩いて入れる

手順7:木ダボをノコギリで切る

木ダボを挿入できたら、あさり無しのノコギリで木材に傷がつかないように木ダボをカットする。

木ダボをノコギリできる
あさり無しのノコギリで木ダボをカット

必ず【アサリ無し】のこぎりを使うこと。

普通のアサリ有りのこぎりだと、木材の表面が傷だらけになっちゃう。


手順8:サンディング

アサリ無しのこぎりで木ダボをカットしたら、表面をサンディングしよう。アサリ無しののこぎりでも多少の傷ができてしまうので、しっかりケアしよう。

ダボ埋め周辺を木目に沿ってしっかりサンディング。

サンドペーパーの番手は#180→240で仕上げるのがおすすめ。傷が深い時は#120からスタートする。

ここでサンディングをさぼると塗装後に、ダボ埋め部分が目立ってしまう。

埋木後にサンディングする
埋木部分をサンディングする

以上で完了!!

後は好きに塗装して終わり。

上の写真はサンディング不足でちょっと目立ってしまった例だ。

サンディングをもっと丁寧に仕上げるともっと目立たなくなる。


まとめ 手軽に高級感が出せる

ダボ埋めは一見難しそうに見えるけど、かなり手軽にワンランク上のの仕上がりを実現してくれるテクニック。

ぜひDIYの作品作りに取り入れてほしい。

皿取錐はほとんどのDIYerが持っていると思うので、埋木錐さえ買ってしまえばダボ埋めはできるのでおすすめ。