タクトスイッチとは?使い方と特徴を説明。

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タクトスイッチとは?使い方・構造・配線を初心者向けに完全解説

小さくて、シンプルな押ボタンスイッチを使いたい。

そんな時にはタクトスイッチ

別名タクタイルスイッチ。

しかし、
「どうやって使うの?」
「プッシュスイッチと何が違うの?」

と疑問に思う人も多い。

そこで今回は、
タクトスイッチの基本から使い方・構造・他スイッチとの違いまで、初心者向けに分かりやすく解説していく。


■ タクトスイッチとは?

タクトスイッチの外観の説明

👉 押している間だけONになる小型スイッチ

のこと。

正式名称は「タクタイルスイッチ(Tactile Switch)」で、「カチッ」とした押し心地が特徴。

主な特徴

  • モーメンタリ式(押している間だけON
  • カチッ」としたクリック感
  • 小型・低価格
  • 扱いやすい
  • 低電流、電圧用(50mA、12V以下くらい)

電子工作では、もっとも基本的なスイッチといえる。
ひとつ20円くらい。セットで買うともっと安い。

タクトスイッチのサイズをスケールで測っている

ブレッドボード、ユニバーサル基板にフィット

使いやすい!

ブレッドボード、ユニバーサル基板にジャストフィットする。

ブレッドボード・ユニバーサル基板は2.54mmピッチと呼ばれる規格が一般的。穴の開いている間隔のこと。
(インチの国出身の技術なので仕方ない)

タクトスイッチは、その2.54mmピッチに「カチッ」と簡単に取り付けることができる。

タクトスイッチをプリント基板に実装している状態

何に使われている?

タクトスイッチは、身の回りで大量に使われている。

使用例

✅ テレビ・エアコンのリモコン
✅ 電子レンジ・炊飯器
✅ マウス中ボタン
✅ デジカメ
✅ カーナビ
✅ おもちゃ、コントローラ

安くて小さいため、家電やおもちゃには欠かせない部品だ。


DIYでの使い道

DIYや電子工作で活躍する。マイコンと組み合わせて使われることも多い。

よくある用途

  • 小さいLEDのON-OFF
  • マイコンに信号を送る
  • 押した回数をカウントさせる
  • コントローラの修理、クリック感の調整
  • 液晶画面のリフレッシュ
  • 鉄道模型の制御
  • おもちゃ、家電の修理

向かない用途

❌ 長時間押しっぱなし
❌ 高頻度連打
❌ 大電流制御

タクトスイッチは押している間だけONする構造なので、ずっとLEDを点灯させるような使い方には不向き。

またサイズも小さいので強い力で高頻度に連打されるようなタフな使い方には向いていない。
接点が小さいので大きなLEDを直接ON-OFFするのもNG。トランジスタのベース電流程度なら大丈夫。


■ 使い方・配線方法

① 端子構造を理解しよう

タクトスイッチのピンアサイン

多くのタクトスイッチは「4本足」。

実は内部ではこうなっている。

タクトスイッチの内部構造と回路図

端子①②は内部でつながっている。同様に端子③④も内部でつながっている。

ボタンを押すと端子①②③④すべてがつながって電気が流れる状態になる。

押されていない=①②と③④は絶縁(電気は流れない)

押している間=①②と③④が導通(電気が流れる)

② 基本配線

LEDをONさせる

タクトスイッチでLEDを制御するための回路図と部品位置

「電池(+)」ー「LED」ー「抵抗」ー「タクトスイッチ」ー「電池(-)」の順で接続すればOK。

タクトスイッチを押している間はLEDが点灯する。離すと消灯。

抵抗の値は?

仮にLEDの電流=10mA、順電圧=2.1Vなら、抵抗Rは90Ωを使う。近しい値の100Ωを使うかな。
(電池3V、ダイオードの順電圧2.1Vなので、抵抗R間の電圧=3V-2.1V=0.9Vとなる。V=RIより、R=V/I=0.9V/10mA=90Ω)

流れる電流10mAはタクトスイッチの定格電流50mAより小さいので問題なし。
タクトスイッチ間に加わる電圧も最大3.0Vなので、定格電圧12Vよりも小さく問題なし。
(タクトスイッチの定格50mA-12Vの場合)

抵抗、タクトスイッチの位置は?

電池とLEDの向きを間違えなければ、抵抗とタクトスイッチの位置はどこでも大丈夫。
抵抗とタクトスイッチには電気が流れる向きに指定はない。

タクトスイッチでLEDを制御するための回路図と抵抗の位置の説明。
タクトスイッチでLEDを制御するための回路図とタクトスイッチの配置位置の説明

LEDをOFFさせる

タクトスイッチを押すと消灯

タクトスイッチでLEDを消灯させるための回路図

常に点灯しているLEDをタクトスイッチを押している間だけ消灯させる回路図。

この場合も抵抗R=100Ω。LED点灯時は電流10mA。消灯時は電流30mAとなる。
(押されるとLEDがショートカットされるので、電池3V、抵抗100ΩなのでV=RIより、I=3V/100Ω=30mA)

マイコンへの入力信号に使うなら

マイコン内部のプルアップ抵抗を利用しよう

マイコン内部のプルアップ抵抗を利用すると、抵抗を準備しなくていいので楽。

内部抵抗はマイコンの種類によるけど、おおよそ10KΩ。ON時の電流は0.1mAなので、タクトスイッチの定格電流より十分小さい。

タクトスイッチでマイコンへ入力する方法とプルアップの回路図
タクトスイッチでマイコンへ入力する方法とプルアップの回路図2

タクトスイッチがOFFの時はマイコンの入力端子は5V(=HI)。
タクトスイッチがONするとマイコンの入力端子は0V(=LOW)。

タクトスイッチがOFFの時は電流が流れないのでエネルギー的にも節約できるので、この使い方が一般的。
(負論理、Lowアクティブ、アクティブローと呼ばれる信号の伝え方)


③ チャタリング対策

マイコンを使わないなら読み飛ばしてOK

タクトスイッチやリレーなどの金属接点は、押した瞬間に短時間だけON/OFFが繰り返される。この現象を「チャタリング」「接点バウンス」という。

金属バット同士を速いスピードで接触させると、接触した瞬間は跳ね返ると思わない?そんな現象が起きている。

チャタリングはすごい短い時間なので、LEDをタクトスイッチで直接ON/OFFするなら問題にならない。人間の目ではわからないから。

しかし、マイコンのように高速で信号を処理するなら、ON-OFFの繰り返しを認識してしまう。

そこでチャタリング対策が必要になる。

対策1:ソフト側で対策・・・delay処理

対策2:ハード側で対策・・・入力端子-GND間にコンデンサを追加


似たスイッチとの違い

ほかのスイッチとの使い分け

① タクトスイッチ(タクタイル)

👉 押している間だけON

この記事で説明しているスイッチ。


② プッシュスイッチ(総称)

👉 押すタイプ全部の呼び名
タクトも含まれる。

ボタンスイッチ、マイクロスイッチ、リミットスイッチなども含まれる。


③ 波動スイッチ(ロッカースイッチ)

👉 家の照明スイッチ


④ トグルスイッチ

👉 レバー切替


⑤ ロータリースイッチ

👉 回転切替


比較表

種類操作基本動作使い方
タクト押す押している間=ONおもちゃ、家電
プッシュ押すいろんな動作があるなんでも
波動押すON-OFF電源
トグル倒すON-OFF電源
ロータリー回す多数の選択肢に切替切り替え

ざっくりとした比較。それぞれのスイッチでもたくさんの種類がある。
DIYならプッシュ、波動、トグルと相性がいいかな。


失敗しない選び方

✔ 初心者向け

👉 6×6mm 標準タイプ

秋月電子さんの標準タイプ 1個20円。安い。

100個セットで買うとめちゃくちゃ安い。お世話になっている。

✔ 押しやすさ重視

👉 12x12mmでっかいタイプ

秋月電子さんのでっかいタイプ でっかいけど30円とリーズナブル。

✔ 色を変えたいとき

👉 キャップカバー付き

秋月電子さんのでっかいカラータイプ 後付けで色を変えられる

✔ LEDで光らせたいとき

👉 ボタンを光らせる

秋月電子さんのLEDタイプ

秋月さんの部品ばかりじゃねーか。

まあ、実際スイッチ関係は秋月さんが品ぞろえもよく、価格も安い。
そして何より信頼できる。僕は過去10年で不良品に当たったことはないかな。

Amazonではスイッチ関係は不良品が多いので、ちょっと敬遠しがち。なので秋月電子さんをよく使う。


■ まとめ

✔ タクトスイッチ=押している間だけON
✔ 家電・DIYで広く使われる
✔ シンプルで安価
✔ 用途でスイッチを使い分ける

そんな感じで、気軽に使えるスイッチの代表がタクトスイッチだと思う。

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