目次
接点不良の主な原因
この3つはメジャーな原因
過電流・過電圧
配線間違いで起こりやすい過電流と過電圧。
接点に定格を超える電流電圧が印加されると接点が溶着、絶縁不良の原因となる。
サビ
水蒸気、腐食性雰囲気で金属接点がサビが発生し、接点抵抗値が上昇することで接触不良となる。
塩化、硫化ガスで起きやすい。海の近くでも起きやすい。
接点の寿命
単純に接点の開閉回数が多いと接点が摩耗して寿命を迎えることがある。
開閉回数の上限は製品によってさまざま。数万~数十万まで製品によって異なる。
機械的、電気的な上限がそれぞれ設定されている。大電流大電圧ほど摩耗しやすい。
見逃しがちな原因 2種
発生頻度は高いけど、知られていない
見逃し原因1:押し込み不足
バリバリって、アークが見える?
・マイクロスイッチの押し込み不足
→接点が中途半端な位置で止まる
→接点間がとても狭い距離になる
→アークが発生
→接点がすごい速さで消耗する
という流れ。
それが上の動画になる。
これが続くと接点がすぐに摩耗してボロボロになり、接点不良に至る。
アークによるエネルギーと硝酸の発生で一気に接点が消耗してしまう。
早い時は数日で接点不良に至ることもある。

アークが発生する条件

マイクロスイッチの押ボタンをしっかり押し込まずに、OP(動作点)ギリギリで固定する。
そうするとNC接点と可動接点の間がめちゃくちゃ狭くなる。

接点間の隙間が狭いと、両金属端子に帯電した電気が空気中に放電される。これがアーク放電。
ジジジっていう音と振動がする。接点のチャタリングにちょっと似たような現象。
印加電圧はAC200V、印加電流は10mA。
電圧は高いほど放電距離が長くなる。なので100Vより200Vのほうがアークが発生しやすいし、発生時間も長くなる。
電流値は10mA以下の小さい値でもアークは発生した。
接点の種類が違ってもアークは発生する。金属接点による電気的な物理現象なので、微小負荷の金接点でも、接点容量の大小でも関係なく発生することを確認している。
マイクロスイッチのOP(動作点)とは?

押ボタンやヒンジを押してマイクロスイッチが切り替わり始める動作点をOPという。
メーカードキュメントにはこのOP点で押ボタンを留めることなく、しっかり押し込むことが推奨されている。
OP点付近は接点が明確に切り替わらない不安定な領域なので、しっかり押し込むようにしよう。
しっかり押し込むとは?
ではどれくらいの距離を押し込めばいいのか?というと、、、
OT(オーバートラベル)の70~100%の距離を押し込むことが推奨されている。
OT?なにそれ?ってなるよね。
OT(オーバートラベル)とはOP点から押ボタンを押し込める最大距離のことだ。
具体的には押ボタンがマイクロスイッチ本体にすっぽり隠れるまでの距離になる。
この最大距離の70~100%の距離が【しっかり押し込む】距離になる。
なので、ステッピングモータなどでマイクロスイッチを押すときは、すぐに停止させるのではなく多少のディレイを入れてしっかり押し込もう。
DIYで引き出しやシャッターに取り付けるときも、ぶつからない位置でありながらも、しっかり押し込まれるように位置調整しよう。
まあ日常使いするような環境で、OP点ギリギリで押ボタンが保持されることはまれだけどね。

対策は?
しっかり押し込む!!
これが一番大事。
それでもちょっと心配で、長持ちさせたいならアーク対策が効果的。
金属接点である限りアークは多少なりとも発生するので、アークを消すことが有効。
一般的なのが【バリスタ】だ。ACであれば接点間に、DCであれば負荷にバリスタを取り付けることでアークを抑えることができる。
バリスタ以外の方法もあるし、接続される負荷の種類でも対策が異なるので注意が必要。
オムロンさんのサージキラーのHPが分かり易いので興味があれば読んでみてほしい。
産業機器レベルの内容なので、DIYでは不要だけどね。僕もDIYでサージキラーを入れることはほとんどない。リレーなんかには必須だけど。
見逃し原因2:接着剤、シリコン


結構見逃しがちなんだけど、マイクロスイッチを含む金属接点の近くで接着剤やシリコンを使うと接点不良の原因となる。
接着剤やシリコンが固まるときに、シリコンガスやシロキサンガスというものが発生する。
瞬間接着剤の周辺が白くなると思う。あれがシロキサンガス。シリコンガスは見えない。
そのガスが接点に被膜を作って、接点不良となる。
なので、家電修理やDIYでマイクロスイッチやリレーを使うときは注意してほしい。しっかり換気しよう。
使うならシロキサンフリーの接着剤がおすすめだ。僕が使っているのはセメダイン スーパーXG777。
瞬間接着剤を使うときは十分換気して、白くなりにくいロックタイト多用途を使っている。
まとめ
産業機器やDIYで活躍するマイクロスイッチ。
便利な反面、使い方を間違うと壊れることもあるので十分気を付けて使ってほしい。ちょっとした対策で十分かが持ちさせることができる。
マイクロスイッチは手に入れるのも結構苦労するしね。
プッシュスイッチやトグルスイッチと違って、動きのある制御にとても役に立つのでDIYの幅を拡げてくれるはずだ。



