美しい木目、緻密で繊細な木肌と手触り。なのに丈夫で耐久力もある。
ああ素晴らしい。広葉樹。
その中でも特に好きなのが【ブラックチェリー】【メープル】。
今回はこの両者の特徴・性質を解説しつつ、どれだけ素晴らしいかを紹介したい。
DIYの木材選びの一助になれば幸いだ。
目次
静かな気品を宿す黒 ブラックチェリー

アメリカ原産の広葉樹で、赤みがかった色味と高級感のある艶が魅力のブラックチェリー。高級家具の材料としても人気。
アメリカンチェリー、単にチェリーとも呼称され、高級木材として家具や楽器に使用される。
緻密で滑らかな木肌があり、オイルフィニッシュで驚くほどの艶と高級感も表現してくれる。
気品のある高級感と大人の雰囲気を出したいなら最有力候補となる樹種だ。


落ち着きのある気品と、シックで妖艶な雰囲気を兼ね備える木材だ。

すごくない?塗装前でもすべすべな木肌なんだけど、塗装をすると艶がMAXになる。頬ずりしたくなるくらい。
ウォルナットなどに比べるとリーズナブル。また加工性もいいので初~中級者にも扱いやすい。
僕は気合の入った作品にはブラックチェリーを頻繁に使っている。
塗装はオイルフィニッシュ。リボス社のアルドボス一択だ。
特徴と性質
- 加工性良く、初心者でも扱いやすい
- 経年変化で色味が深くなり、味わいが増す
- 緻密で艶のある木肌となめらかな手触り
後で紹介する山桜もそうなんだけど、性質が素直で狂いが少なく扱いやすい。
手触りは広葉樹の中でもトップクラスにいいと思う。緻密でしっとりとした手触りだ。
リップル、ガムポケット
ブラックチェリーの木肌の特徴として、リップル(さざ波模様)がある。
自然の風合いが感じられるアクセントになって、ブラックチェリーの妖艶な大人の魅力を引き出している。
リップルは表面がキラキラと波打つような美しいさざ波模様のことで、木の細胞内の屈折率の変化で現れる。

ガムポケットは樹脂が点や節状に固まったもの。ほとんどが手触りに影響はない程度で、まれに凹みがある程度。
僕は独特の表情があって好きだ。

爆速の経年変化
驚くほどに日焼けスピードが速いので、日に当たる場所置くときは注意が必要。

経年で色合いが変わるので家具に使うと愛着が湧きやすい。
近縁種の山桜

山桜とブラックチェリーは同じバラ科の近縁種。
山桜はブラックチェリーに比べて少しだけ黄色みがある。少し黄緑っぽく見えることもある。リプル、ガムポケットも少ない。また山桜は国産の樹種で造林されていないので希少性は高め。
もちろん個体差はあるけど、個人的には山桜のほうがワイルドさがあるように感じるかな。
無垢な白と秘めた可愛さ メープル



ブラックチェリーと対極にあるかのような、無垢な白さとかわいい表情のメープル。ハードメープルとも呼ばれる。
やや桃色を帯びたあざやかな白色をしており、オイルフィニッシュで少し黄色が加わる。おいしそう。
そんなかわいらしい特徴とは裏腹に高い防御力を誇る。高い強度がありキズが付きにくく、耐久性に優れる樹種だ。
無塗装でも木肌の滑らかさは抜群で、その密度の高さに驚かされる。日光の反射具合では輝くツヤが見える。
特徴と性質
- 硬く耐久性があり、キズが付きにくい
- 経年変化で少し黄色みが加わる。それでもあざやかな白。
- 硬いので加工は少し難しい。
緻密な木目で手触りがいい。無塗装でもすべすべの木肌をしている。
白いあざやかな材料を探しているならメープルは最適だと思う。
クリア塗装でも少し黄色が足される

写真の左側は塗装無しの状態。右側はクリアのオイル塗装を1回した状態で少しだけ黄色が足されてしまう。オイル塗装2回目以降はほとんど変わらず。
あざやかな白を残したい人は塗装無しか、色味を考慮した塗料を選ぶべきかと思う。
僕はメープルには白味を残したいので、木目を残しつつ白を際立たせるリボス社のタヤを使っている。
カーリー、バーズアイ
一般DIYerではあまり扱うことはないけど、同じハードメープルでも木目の違いで呼び名が変わる。値段もお高い。
カーリーメープルはカーリーヘアーのようなウェーブ模様があって妖しい光沢を放っている。
バーズアイは鳥の目を意味しており、玉状の模様が多数集まった木目をしている。かなりぐりぐり。
メープルの中でも希少なので、出会えることは少ないと思う。

バーズアイは写真が無かった。
広葉樹の入手先
ホームセンターで広葉樹を手に入れるのは難しいのでネット通販が基本になる。
おすすめは「マルトクショップ」さん。
樹種、クオリティー、価格の面で最良だと思う。
リンクを貼っておくのでぜひ見てほしい。樹種の紹介を見るだけでも楽しい。

まとめ
特にブラックチェリーは初心者にも扱いやすい樹種なので、広葉樹の入門用として最適だと思う。
そして広葉樹の塗装にはぜひオイルフィニッシュにチャレンジしてほしい。驚くほどの艶と高級感を得られること間違いなしだ。オイルはリボス社のアルドボスが断然おすすめ。