光の速さで飛んでいくEリング。
部屋中探しても見つからないEリング。
行方不明になるだけならまだいい。
Eリングを無理に取り外そうとして、ギアやベアリングに傷を付けちゃう。
そんな小さくも暴れん坊なEリングの簡単な取り外し方と、飛んでいかないコツをシェアしようと思う。
目次
Eリングとは?
正式名称はE型止め輪。
Eリングは、シャフト(軸)の溝にはめ込んで、部品の抜け落ちや固定に使われる。
車軸、釣りのリール、ラジコンなどの回転機構なんかで活躍する小さい金具たちだ。
Eリングのサイズ

EリングのサイズはJISで規格化されている。E2(呼び径2mm)、E5(呼び径5mm)などの型式になる。
ラジコンや釣りのリールだとEリング2mm、Eリング3mmが使われることが多く、2~5mmがホビーでは使われやすい。
この呼び径がどこのサイズを指しているのかと言うと「シャフトの溝の直径」になる。
上の図面でいうと「d」「d2」の部分だ。
呼び径=シャフトの直径ではないので注意してほしい。
シャフト直径からEリングの寸法を逆算すると?
シャフト直径も規格化されている。なのでEリングのサイズを逆算することができる。
使用しているEリングのサイズが分からないときに参考になる。
シャフト直径=2.5~3.2mm:E2 呼び径2mm
シャフト直径=3.2~4.0mm:E2.5 呼び径2.5mm
シャフト直径=4.0~5.0mm:E3 呼び径3.0mm
その他サイズはミスミ公式HPを見てほしい。
3.2mm、4.0mmなどの境目のシャフト直径が使われることは稀なので識別できると思う。そもそもE2.5自体がレア。
ノギスがあれば確実だ。
似てるけど違う Cリング(スナップリング)

止め輪と呼ばれる部品にはEリング以外もあり、有名なのは、【Cリング】、【スナップリング】。
業界や年代で呼び方は違うけどCリング=スナップリング。なので実際は2種。
ではEリング、Cリングにはどんな違いがあるのだろうか?
EリングとCリングの使い分け
| 取付方法 | 目的 | |
|---|---|---|
| Eリング | シャフトに横から押し込む | シャフトが軸方向に抜けないようにする。 |
| Cリング (スナップリング) | 専用工具が必要 | シャフト、ベアリングが軸方向に抜けないようにする。 穴用、軸用で使い分けできる。 |

Eリングは軸やシャフトの横から押し込んでパチッと取り付ける。軸自体がの固定や、軸に通した軸受け金具などの固定に使われる。

Cリングは「軸用」「穴用」の2種がある。
「軸用」はEリングと使い方が似ており、軸の溝にはめ込んでベアリングや金具を固定できる。
取り付け方がEリングのような押し込みタイプではなく、専用工具でCリングを広げながら軸の先端から通すようにして取り付ける。
「穴用」は軸やシャフトに取り付けるのではなく、ベアリングを取り付けるベアリングケースや筐体側の溝のはめ込む。
主な使用目的はベアリングの位置固定になる。取付は専用工具でCリングの直径を小さくしてはめ込む。

Cリングの工具は専用のプライヤーになる。穴用と軸用で種類が違うので注意してほしい。
Cリングについては別の記事にまとめようと思う。
Eリングの外し方・取り付け方
専用プライヤーが無くても大丈夫!
ちいさいマイナスドライバー、ラジオペンチがあればEリングの脱着は可能だ。
使用頻度が高いならEリングプライマーがあったほうがいいけど、めったに取り外ししないなら代用工具を使おう。
Eリングの取り外し方



手順1:Eリングの隙間にマイナスドライバーを入れる
手順2:マイナスドライバーを軸側に倒し、テコの原理でEリングを外す
精密ドライバーなどの細いマイナスドライバーを使うと簡単にEリングを取り外せる。思いのほかスーっと外れる。
Eリングが空回りするときは、手でEリングを固定してあげよう。
軸の材質にもよるけど、呼び径5mmくらいまでなら軸にキズが付くことは無いと思う。大きいE12でアルミ軸の場合は素直に専用プライマーを使ったほうがいい。
プライマーが無い場合は、キズ防止に軸をビニールテープやマスキングテープで養生するのもあり。
Eリングの取り付け方


手順1:Eリングを溝にあてがう
手順2:ペンチの片方を軸に、もう片方をEリングの背側に当てて、グッと挟みこむ
ラジオペンチでEリングを取り付けることができる。
あまり力を加えすぎると、Eリングと軸にキズが付くので注意しよう。
キズ防止なら先端にギザギザの無いラジオペンチを使うか、ペンチの先端にゴム板を貼り付ける。
Eリングの向きに注意

Eリングには向きがあるので注意が必要。
片方はR面取りされており、もう片方は面取りされていない。R面取りされている側に軸受けなどの部品が来るように組付けよう。
部品の傷防止や摩擦低減になる。
Eリングの摩擦低減方法
軸の摩擦低減には「ポリスライダー」という、低摩擦素材のワッシャーもある。普通の金属ワッシャーと違ってすべすべのワッシャーだ。
Amazonでも売っているけど、ちょっと納期が長め。ミスミやモノタロウのほうが入手しやすい。
ポリスライダーは摩擦低減だけじゃなく、複数枚入れることで軸受けの隙間を調整することもできる。ガタツキ防止。
Eリングの飛び防止

Eリングの取付に失敗すると、どこかに飛んで行ってしまう。けっこうな確率で紛失するので初心者は対策することをおすすめする。
上の写真のようにプラボックスや段ボールの中で作業しよう。Eリングが飛んでも無くすことはない。
一番使えるのはビニール袋。透明の袋だと作業がしやすい。
おすすめ工具
Eリングの脱着頻度が高いなら専用のプライヤーを使おう。
Eリングの歪み、キズにリスク対策にもなる。
タミヤEリングセッター 2mm
ラジコンで主に使われるEリング2mm用の工具。もちろんタミヤ製。
呼び径2mmは小さいので、2mm専用工具になってしまう。でも600円と安価なので買ってしまうのもありだ。
エンジニア Eリングプライヤー PZ-01
複数の呼び径に対応

Eリングを絶対離さないという強い意志を感じるようなプライヤー。複数の呼び径に対応できるのでとても便利。
PZ-01は3~4mm
PZ-02は5~9mm
シマノ TOOL A FOR E-RING
シマノのリールメンテ用の工具。
頻繁にリールを分解メンテするなら買ってもいいと思う。900円くらいだし。
まとめ コツを掴めば、脱着は簡単
Eリングの脱着は、コツさえ掴めばけっこう簡単。
脱着の頻度が低いなら、専用工具なしもありだと思う。
・マイナスドライバー、ラジオペンチで代用可能
・キズ防止に養生
・紛失防止にビニール袋の中で作業
・確実性なら専用工具
ラジコンやリールのメンテするならEリングとは長い付き合いになるので、しっかり準備しよう。



