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コーススレッドと木ネジの違いとは?木工DIYに最適なビスの選び方

DIYで一番使うビスのコーススレッドについて詳しく解説する。木ビス、スリムビス、タッピングビスとの違いや、使い方、選び方を初心者にわかりやすく解説していく。

DIYの作業に欠かせない「ビス」。

木ネジ、コーススレッド、スリムビス、タッピング、いろんな種類がホームセンターで売っているけど、ぱっと見では違いが分からない。

どれを選んだらいいの?

種類ありすぎ問題。

この記事では、コーススレッドと他のビスの違い、それぞれの使い道について詳しく解説していきたい。

DIYには【半ねじコーススレッド】でOK

正直、家具サイズのDIYではほぼコーススレッドとスリムビスを使うことが多い。

コーススレッド、木ねじ、スリムビス、タッピングビスとの違い

コーススレッドと他のビスとの違いと特徴、使い道を見てみよう。

ビスの種類特徴用途
コーススレッド・保持力が高い
・ねじ込みが早い
・家具、ウッドデッキ
・大き目のDIY
木ネジ(もくねじ)・保持力は低め
・全体的に短め
・小さめのDIY、雑貨
・合板、薄い板用
スリムビス・保持力は中
・木割れ対策を標準装備
・コーススレッドの軸細ver
・コーススレッドより細めを使いたいとき
・家具、雑貨
タッピングビス・鉄板、アルミ、樹脂用のビス
・保持力は低め
・金属に直接ねじ込める
・木材と別の材料の組付けに使う

コーススレッド

コーススレッドと木ネジの違いを比較した画像。

左が【木ネジ】 右が【コーススレッド】

コーススレッド(「コースレッド」とも呼ばれる)は、木材の組付けに特化したビスの一種。

木ネジとの大きな違いは

  • ネジ山が高く保持力が高い
  • ネジ山のピッチが広く、ねじ込みが早い
  • 種類がたくさんある

木材に食い込みやすいようにネジ山が大きく抜けにくい設計になっているため、家具やウッドデッキに多く使われる。

対して木ネジは保持力が低めで、短いビスなので小物雑貨、薄い板によく使われる。

2x4、SPFなんかにはコーススレッドorスリムビスが最適だ。

木ねじ(もくねじ)

木ネジの大きさをコーススレッドと比較した。

薄い木材に使う

木材用のスタンダードなビス。写真左のビス。

コースレッドに比べて、ネジ山が低くて、ピッチも狭いのが特徴。

材料の保持力が低く、短いビスなので、雑貨サイズのDIYで使うことが多い。

ベニヤのような合板には木ビスがおすすめ。

スリムビス

コーススレッドとスリムビスの違いを比較した画像。

個人的にいちばんオススメ

軸細タイプのコーススレッドがスリムビス。写真左。

【軸細コーススレッド】【細ビス】の名称で売られていることもある。

木割れ対策を標準装備しているので非常に扱いやすい。

木割れ対策の【先割れ】+【フレキ頭】は後で詳しく説明しようと思う。

コーススレッドのほうが保持力が高いのでウッドデッキ、構造建築のような大物DIYにはそっちが使われる。

机、イス、棚などの家具サイズではスリムビスがよく使われる。

というより、家具サイズのDIYにコーススレッドは頭がでかすぎる。

正直スリムビス一択だと思っている。

タッピングビス

金属、樹脂と木材を組み付けるとき使うかな

金属、樹脂用のビスで木材には不向き。

金属などに下穴なしでそのままねじ込める構造になっている。

木材と他の素材を組み付けるときに使うことがある。


コーススレッドでも下穴は必要!

【下穴不要】【木割れ対策】として売られてるコーススレッドでも、下穴をあけることをおすすめする。

スリムビスでも木割れしにくいだけで、条件さえそろえば簡単に木割れする。

キレイな仕上がりを求めるなら必ず下穴は開けよう。

コーススレッドの種類

コーススレッドには、先割れ全ねじ半ねじラッパ頭とフレキ頭といった違いがある。

先割れ

スリムビスの先端の切り込み。木材を掘り進む構造なので木割れしにくい

ねじ先端に切り込みがあり、ドリルの役目をする。木材を掘り進む構造なので木割れしにくい設計になっている。

フレキ頭orラッパ頭

スリムビスはフレキ頭になっている。ビス頭が木材を掘り進む構造になっており、木割れしにくい。

ネジ頭の形状で【フレキ】【ラッパ】の2種類がある。

フレキはネジ頭の裏側がドリルのような形状になっており、木の表面を削ってくれる。

フレキ頭は皿ザグリ無しでビスをねじ込んでも、木材表面のササクレ、割れが発生しにくい。

皿取錐を使った時の画像。皿ザグリと下穴を同時に加工できる。木材の表面にビスの頭が埋まるので見た目がいい。

普通のコーススレッドは基本ラッパ頭になっており木の表面を押し込むので、ササクレが発生しやすい。

かつ、ラッパ頭に圧力がかかるので、ねじ込みすぎるとネジ頭がちぎれることがある。

全ねじ、半ねじ

DIYなら半ねじ一択でOK

コーススレッドとスリムビスの違いを比較した画像。

左が【半ねじ】、右が【全ねじ】

DIYで半ねじを選ぶことは少ない。

半ねじ(材料が密着する)

コーススレッドの半ねじの機能。材料同士を引き寄せる力が働く。

半ねじは途中までしかネジ山がなく、木材同士をぴったり合わせて固定したいときに便利。

上側の木材にはネジ山が食い込まないので、材料同士を引き寄せてくれる。

全ねじ(材料が密着しにくい)

コーススレッドの全ねじを使った時の状態。材料同士を引き付ける機能はない。

全ねじはビス全体にネジ山があるため、材料同士を引き付ける力は働かない。

代わりにビスが材料個々に食い込むので、力がかかるウッドデッキなんかに最適。

しかも経年劣化でネジ頭が取れても材料を保持する力が維持されるので屋外用DIYなどの風雨にさらされる環境に向いている。

まとめ

DIYでよく使われるビスの中でも、コーススレッドは木工に最適なビスとして広く利用されてる。

木ネジタッピングビスとの違いを理解し、用途に応じて正しいビスを選んでほしい。

まあ屋内用DIYならスリムビスだけでいいと思うけどね。