すっきりした配線、
脱着しやすい、
防水タイプもある
車やバイクの配線で人気の【カプラー】。
今回はそのカプラーの種類とサイズ、正しい圧着工具の選び方を解説していく。
カプラー端子のカシメは失敗しやすいので、確実にきれいに仕上げるためにもぜひ参考にしてほしい。
ギボシ端子を使うなら下の記事が参考になると思う。
目次
カプラーの特徴
車やバイク用のコネクタがカプラーと呼ばれる。
住友電装などの主要メーカーも正式名称は「コネクターforオートモービル」などになる。
電子工作などではフォトカプラーの略称になったりする。まあ車やバイク用が一般的かな。
カプラーのメリット「ワンタッチ」


ワンタッチで抜き差しできる!
カプラー最大のメリットは「複数の配線をワンタッチで抜き差しできる」点にある。
ギボシ端子のように個別に接続するタイプと違って、脱着が容易にできる点が優れている。
抜き差しが頻繁にある配線にはカプラーが最適だ。
防水タイプがある
カプラーには防水タイプがあり、車外やバイクなど水がかかる場所でも使える。
ギボシや裸圧着スリーブでも防水テープを巻けば大丈夫だけど、脱着がめんどくさい。
その点で防水カプラーのメンテナンス性は圧倒的に優れいている。
端子サイズの違い

カプラーにはサイズ(規格)があり、オス端子の先端幅でサイズが規定されている。
DIYで主に使うサイズを下の表にまとめてみた。
| サイズ名 | オス端子先端の幅 |
|---|---|
| 070 | 1.8mm |
| 090 | 2.3mm |
| 110 | 2.8mm |
| 187 | 4.8mm |
| 250 | 6.3mm |
大きな電力を扱うにつれてサイズが大きくなる。車やバイクでは様々なサイズが使われるので、事前に確認しよう。
個人的には090or110が使いやすいと思う。
もっと細い025、040などもあるけど、あまり使わないかな。
太さの違う電線を同時に配線できる

例えば、ひとつの110型端子のカプラーで太さの違う電線を同時に配線ができる。電源は1.25sq、制御信号は0.75sqなど。
カプラー端子に圧着できる電線の径は0.5~1.25sq(㎟)が一般的。AWGだと20~16。250型などでは2.0sq(AWG14)も使用できる。
電線径は太いほどたくさん電流を流せるので安心だけど、取り回しが悪くなる。
めんどくさいなら分けなくてもいいかな。僕は0.75sqで統一することが多い。3Aくらいまでの電源と制御ラインにも使えるので汎用性が高い。
それ以上の電流を扱うなら1.25sqを使う。1.25sqの使用頻度はかなり低いけど。
ちなみに電線の電流容量は、電線の太さ、種類、本数によって最大値が規定されている。安全マージンを取って、最大電流容量の30~40%以下で使うことをお勧めする。
仮に0.75sq=7Aの場合は、約3A以下になる。個人的にはさらにマージンを取って2Aを目途にしている。
100%の7Aで使うと、電線がアッチンチンになるし、被覆の経年劣化が早まるので配線の寿命が短くなる。
カプラーと端子は必ず「同じメーカー」を使うこと

カプラー本体(ハウジング)と端子は必ず同じメーカー品を使うこと。
カプラーと端子はセットで使うように各社が設計しており、メーカーが違うと組み付かない。
またカプラー自体の接続もメーカーが違うと接続できないので注意が必要だ。
DIYなら矢崎総業、住友電装、ヒーロー電機、日本圧着端子(JST)、ヒロセ、日本航空電工業(JAE)などが入手しやすい。
同じメーカーで統一しよう。
モレックス、フェニックス、タイコ(TE)などの海外メーカーもあるけど、電子工作よりのイメージだ。
カプラーの構造
ハウジングと端子

カプラーは【ハウジング】と【端子】で構成される。それぞれオス、メスがある。
ハウジングの中でオスーメスの端子が接触することで、電気を導通させている。

端子に電線を圧着(カシメ)して、ハウジングに挿入する。

カプラー(オス)の接続部

オス側のカプラーの端子部分。ハウジングの中にオス端子が見える。
写真のカプラーは最大4本の電線を配線できる。4本全部使用する必要はなく、必要な分だけでもOK。
カプラー(メス)の接続部

カプラー端子の圧着工具(電工ペンチ)

カプラー端子のカシメ(圧着)には「電工ペンチ」を使う。圧着ペンチとも呼ばれる。
普通のペンチでは適切に圧着できないので、必ず電工ペンチを使おう。

カプラー端子の圧着には上の写真の右側の刃を使う。ハートの形の刃。ギボシ、平端子、ファストン端子などのオープンバレル端子であればこのはで圧着できる。0.4、0.5、1.25は電線の芯線径を意味している。
左側の刃は裸圧着端子をカシメる刃になる。
カプラーの圧着工具は電工ペンチがおすすめ。端子メーカー、配線太さを手の握り具合で調整できるので汎用性が高い。
クラッチ式は被覆も一緒に圧着できるタイプが人気。しかし、メーカーごとの微妙なサイズ差に対応できないことがある。
クラッチ式を使うときはよくよく調べてみてほしい。
カプラー端子の圧着方法
長くなるので別の記事にまとめる予定。簡単に説明するとこんな感じ。
カプラーを含むオープンバレル端子は芯線、被覆の2ヵ所をカシメる。
工具の刃、端子、電線の径で調整が必要だけど、基本は下の方法でカシメている。
0.5sq電線の圧着:1.25で仮圧着→0.5で本圧着、被覆をINSで仮圧着→1.25で本圧着
0.75sq電線の圧着:INSで仮圧着→1.25で本圧着、被覆をINSで圧着
1.25sq電線の圧着:INSで仮圧着→1.25で本圧着、被覆をINSで圧着
まとめ カプラーの種類とサイズ、電線径を確認しよう
カプラーはメンテナンス性が高い優れた配線方法だ。
車やバイクをいじる人は避けて通れないので、十分予習してから立ち向かってほしい。
基本さえ押さえれば、誰にでもできるのでぜひチャレンジしてほしい。



