ギボシ端子の圧着方法と失敗例。カシメ方、工具の種類と選び方を解説

広告

ギボシ端子の正しいカシメ方と失敗例 きれいに仕上げるコツ

そもそも「ギボシ端子」とは? 

ギボシ端子のオスとメスの電気的関係
ギボシのオス、メス

自動車やバイク、産業機器で広く使われる配線端子が「ギボシ端子」。
自動車やバイクを趣味にする人なら避けて通れないと思う。それくらい使われている。

振動に強く、堅牢な接続、しかも取り外しができるのでメンテナンス性も高いという特徴を持つ。

ギボシ端子のサイズや種類、選び方は別の記事で解説しているので、興味があれば読んでみてほしい。


ギボシ端子の材料

ギボシ端子のオス、メスの違い
ギボシ端子と絶縁スリーブのオス、メス

1:ギボシ端子φ3.96 オス、メス
2:絶縁スリーブ オス、メス
3:電線 0.5sq~2.0sq(AWG20-14)

今回はギボシ端子の一般的なサイズφ3.96を使う。
ギボシ端子と同じ絶縁スリーブもオス、メスを用意する。
電線は今回0.5sqと一番細いものを使用する。一番抜けやすく、加工しにくい線を選んだ。

初心者の方は練習が必要なので材料は多めに用意しよう。
圧着工具もついているエーモンのこれがリーズナブルだと思う


ギボシ端子の正しい圧着手順(カシメ方)

ギボシ端子φ3.96、電線0.5sqで説明するよ

正しく圧着できたギボシ端子

ギボシ端子を圧着した後の形状 成功例

まずは成功例から。被覆、芯線の2ヵ所がしっかり圧着されており、カシメ部がきれいなハート形になっている。
ちょっとやそっと引っ張っても抜けることはない。抜けるよりも電線がちぎれる。

電工ペンチを使う

使うのは電工ペンチ

電工ペンチの外観
電工ペンチの外観
電工ペンチの先端と対応する圧着端子
電工ペンチのカシメ部

電工ペンチには上の写真のように金属端子のカシメ部がある。
写真左の刃が「裸圧着端子」、右の刃が「ギボシ」「ファストン」用になる。
今回使うのは右側のハート形の刃があるほう。

圧着工具に表示されている数字は、適合する電線の芯線の太さになる。
メーカーによって表示は異なり、1か所で0.5~0.75、1.25~2.0だったりする。
これら数字はあくまで目安なので、工具の握り具合で調整しよう。
今回の工具で0.75sqをカシメるときは、1.25の刃を使う。

電工ペンチはエンジニア、ロブテックス、エーモン、HOZAN当たりの実績あるメーカーがおすすめだ。
個人的にはHOZAN、エンジニアあたりが好き。ロブテックスもいいし、エーモンもいい。どれもいいな。

ステップ1:配線の被覆を剥く

電工ペンチで電線の被覆を剥く。約5mm。

今回は電工ペンチのワイヤーストリッパーを使って、電線の被覆を剥く。約5mm剥こう。
電工ペンチのワイヤーストリッパーには刃の向きがあるので注意してほしい。
写真のように斜めになっている面が手前になるように使おう。芯線が切断されにくい。

被覆を剥くのが苦手な方は機械式がおすすめ。

ステップ2:絶縁スリーブを配線に通す

ギボシ端子に絶縁スリーブを通す。絶縁スリーブには向きがあるので注意。

向きに注意!

圧着する前に絶縁スリーブを電線に通そう。オス、メスともに向きがあるので注意してほしい。
絶縁スリーブの径が細く肉厚なほうが電線側径が太く薄いほうが端子側
オス側を間違える人が多いので特に注意。

ステップ3:ギボシ端子の小さいツメを圧着する(芯線)

ギボシ端子の芯線をカシメ位置

ギボシ端子は芯線、被覆の2ヵ所を圧着する。
まずは小さいツメの芯線部分を圧着するので、ギボシに電線を通そう。
小さいツメが芯線、大きいツメが被覆を圧着するので、上の写真のように通す。

ギボシ端子の芯線をカシメ位置のNG例

上の写真がNG例。芯線と被覆がそれぞれ圧着できる位置に調整しよう。

0.5sqを圧着する例

今回は0.5sqを圧着する場合で説明する。
圧着は2段階に分けて圧着するときれいに圧着できる。

ギボシ端子の芯線を圧着する手順

まずは大きめの刃1.25で仮圧着する。そうすることできれいなハート形に圧着しやすくなる。
1.25での圧着はグッと締めこんでも大丈夫。

次に0.5で本締めの圧着を行う。0.5で一気に力いっぱい締めこむと端子がゆがみやすいので、ゆっくり締めこもう。
基本は電工ペンチの刃が閉じるまで締めるんだけど、刃のサイズによっては0.5~0.75が共用の刃もある。
その場合にはカシメ具合の様子を見ながら圧着しよう。締めすぎると電線がちぎれることがある。

ギボシ端子の芯線をカシメた状態

0.75sqを圧着るときは、INSで仮締め、1.25で本締めする。もしくは本締めを0.5で様子を見ながら圧着する。

ステップ4:ギボシ端子の大きいツメを圧着する(被覆)

電工ペンチのINSで被覆部をカシメる

被覆部は大きなツメが電線を軽く抑える程度にカシメる。
あまり強くカシメると被覆が破れて、中の芯線も切断してしまう。

僕が使っている電工ペンチだと「INS」を使う。インシュレーションバレルの略で、被覆部の圧着に使う。
INSでちょっとカシメが弱そうなら1.25で追い圧着する。
他の電工ペンチだと5.5で仮締め、2.0で本締めくらいでもいい。

ギボシ端子被覆部のカシメ失敗例
強くカシメすぎた失敗例

よくある失敗例

失敗1:芯線と一緒に被覆もカシメている

接触不良と圧着不足の原因となる失敗でおそらく一番多い失敗だと思う。

失敗2:電工ペンチのサイズが合っていない

電工ペンチの刃のサイズ違いの説明

圧着する配線サイズに合った電工ペンチを使おう。
刃のサイズがあっていないとギボシ端子が変形、電線がちぎれることがある。

失敗3:絶縁スリーブの入れ忘れ、向きの間違い

後入れできないので気を付けよう。
まあ、一時的なら絶縁テープを使うのもあり。メンテ性はがた落ちだけど。

また先述した通り、絶縁スリーブには向きがあるので間違えないように。


まとめ 正しいカシメでしっかり接続

ギボシ端子を使うときは以下のポイントを押さえよう。

1:電源側は必ず「メス」
2:カシメ前にスリーブを通す
3:電工ペンチを使う
4:ちゃんとしたメーカー品を買う

ギボシを初めて扱う初心者は練習が必要なので、ギボシ端子は余分に買っておくことをお勧めする。

-作り方&やり方
-,