アクリルスプレーの失敗しないコツ

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【DIY】アクリルスプレーの使い方ガイド!失敗しない塗り方、重ね塗りと色の順番を解説

アクリルスプレーを使ってみたいけど、種類が多くて何をえらべばいいかわからない。

水性、油性、ラッカーと何が違うのか?

理想的な塗装ができるのか?

そんなDIYerに向けて僕の経験を共有しようと思う。

オイルフィニッシュ、ワックスでは表現しにくいビビットな塗装を楽しんでもらえたら幸いだ。


スプレー塗料の違い

アクリルスプレーと木部用下塗りプライマー

水性アクリル、油性アクリル、ラッカー何が違う?

アクリルスプレーとは?

品名は「合成樹脂塗料」。アクリルを主成分にした塗料。水性と油性がある。

水性は含まれる有機溶剤の量が少ない。臭いも少なく、安全性も高い。屋内塗装向け。初心者でも扱いやすいのが特徴だ。

油性は低用量の有機溶剤を含んでおり、臭いが少しある。だけど、耐久性と耐水性、発色が水性より優れており、仕上がりがキレイ。屋内外で使える。初心者でも扱いやすい。

ラッカースプレーとは?

品名は「ラッカー」。成分は「ニトロセルロース」という有機溶剤が含まれる。

有機溶剤を多く含んでおり臭いがかなりきつい。その反面、塗料としての性能が高い。塗膜が固く、耐久性と発色性がアクリル塗料よりもいい。乾燥時間は早いが、塗布にはコツが必要。白く濁りやすい。中上級者向け。

水性アクリル油性アクリルラッカー
臭い少ないちょっとある強い
発色・光沢
耐久性・耐水性
乾燥時間夏:40~50分
冬:1~2時間
夏:40~50分
冬:1~2時間
夏:20~30分
冬:40~60分
塗膜の硬さ少し柔らかい硬い
扱いやすさ初心者向け初心者向け中上級者向け
色のラインナップ

初心者にはアクリルスプレーが扱いやすい

木工DIYではアクリルスプレーがおすすめ。

屋内作業が多いDIYでは臭いの少ないアクリルスプレーが使いやすい。

僕は油性アクリルスプレーを使うことが多い。臭いもそれほど強くなく、1時間換気すればほとんどなくなる。発色が良く、塗膜も強いのでバランスがいい。

逆にラッカーはめったに使わない。のケミカル臭がキツイ。しかも数日~2週間くらい継続する。ラッカーは塗料としての性能は高いけど、その性能は木工DIYではオーバースペックだ。

どうしてもラッカーの光沢が必要な時くらいしか選ぶことは無い。アクリルでも十分な発色と光沢だけどね。それにラッカーは塗装が難しめ。初心者には向かない。


アクリルスプレーの塗り方のポイント

ポイント1:サンディング

下地をサンディングして表面の凹凸を平らにする。仕上がりの均一さを左右する。
サンドペーパーの番手は#120~240を使用。粗さで仕上がりに違いはないので#180くらいが使いやすいと思う。
アクリルスプレーは造膜系塗料なのでオイルやワックスのような浸透系塗料と違い、サンドペーパーの番手で色合いや手触りに影響しない。

ポイント2:下塗りプライマー

すごく重要。下塗りプライマーは、塗料の密着性向上、ムラ防止、発色性が良くなる。特に木材の場合は必須。
木材は塗料の吸収にすごいムラがある。なのでプライマーで吸収量を均一にしないと仕上がりがムラになってしまう。

下塗りプライマーの効果を比較している。プライマーなしだと発色が悪く、ありだと発色が良い
アクリルスプレー黒の下塗りプライマー有り無しの比較
黒の比較
アクリルスプレー金の下塗りプライマー有り無しの比較
金色の比較

ポイント3:薄く、重ね塗り

薄塗りで2回以上重ね塗りが基本。
1度に厚く塗ってしまうと、乾燥不足、塗料の密着性低下、気泡発生の原因となる。

2~3回塗装するときれいで均一な表面に仕上がる。

杉にアクリルスプレーを重ね塗りして艶が出る

ポイント4:スプレー方法

スプレーは約30cm離す。

スプレーと素材の距離は30cm離す

スプレーは首を振るとムラになりやすい。素材に対して平行に缶を移動させよう。

スプレーは平行移動させると均一に塗布できる。首を振るとムラができる

ポイント5:色の順番

基本は薄→濃の順番に塗布する。色によって下地を隠す隠ぺい力に違いがあるためだ。

白→黒の順番が正解。逆に黒→白だと、上塗りの白は下塗りの黒が透けてグレーになってしまう。

白、黄<赤<オレンジ<青<グレー、緑、茶<銀<黒の順番。

なんだけど、金色は黒を下地にしたほうが発色が良くなったりする。色によって相性があるので、いろいろ試してみよう。

ポイント6:最後にクリア塗装

塗装面の保護、ツヤの調整のため最後にクリアを塗装する。

マットな仕上がりなら「ツヤ消し」、光沢仕上げなら「ツヤあり」を選ぼう。


アクリルスプレーの塗り方

実際の手順を見てみよう

下の写真のように、オレンジ、黒、金を塗布しているので参考にしてほしい。

手順1:サンディング #180

サンディングして傷や凹凸を消して平らにする。サンディングの方向はもちろん木目方向。
サンディング後は削り粉やごみが無いようにきれいに清掃する。

プライマーを吹く前に木の表面をサンディングする

サンディングについては別の記事で詳しく解説している。興味があれば読んでみてほしい。

手順2:下塗りプライマー 2回塗布

1回目:薄く塗布 30分乾燥

2回目:薄く塗布 1時間乾燥

プライマー:アサヒペン 木部用プライマー

木部用の下塗りプライマー
アサヒペン 木部用プライマー

プライマーを塗布すると木肌が濡れ色になる。下の写真のように、塗布できている部分は見てわかる。
塗布したくない場所は、粘着力の弱いマスキングテープで保護しよう。強いテープだと木の繊維がはがれてしまう。

木部用プライマーを木材の塗布する

手順3:軽くサンディング #400

すごく軽く表面をサンディングする。プライマーを削り取らないように、本当に軽くサンディング。サッと軽くなでるように。

プライマーの多少の凹凸をフラットにするのが目的。乾燥中に付着したゴミや木くずを取り除くために、僕は必ずやっている。めんどくさければ飛ばしてもいいと思う。

手順4:オレンジ 3回塗布

1回目:すごく薄く(砂吹き)、30分乾燥

1回目のスプレーはすごく薄く塗布する。砂吹きという。表面にまばらに塗装が乗るようなイメージ。

砂吹きをすることで、塗装の食いつきが良くなる。

アクリルスプレー1回目の塗布は薄く吹きかける。

2~3回目:本塗り、各1時間乾燥

均一になるように全体に塗布する。一度に厚塗りせずに、薄塗りを繰り返す。
2回目で満足いく仕上がりなら、ここで終わってもOK。

2回目だとちょっと発色不足を感じるかも。

アクリルスプレー2回目の塗布は本塗り。

3回目でオレンジ色にしっかり発色し艶が出る。
オレンジは下地の隠ぺい力が足まで強くないので、木目が薄っすら見える感じだ。
木目をしっかり隠すなら塗布回数を増やして塗膜を厚くしよう。

3回目の塗装でオレンジ色がしっかり発色する

手順5:黒 3回塗布

オレンジの上から黒を塗布する。

オレンジと同じように1回目は薄く砂吹き、2~3回目本塗り。黒は隠ぺい力が強いので2回で終わってもいいかも。

乾燥時間も同じく砂吹き30分、本塗り1時間。

手順6:金 3回塗布

金色はちょっと特殊で黒の上に塗布するほうが深みがでる。

スプレー方法は同じで、1回目砂吹き30分、2~3回本塗り各1時間。

手順7:最後にクリア 2回塗布

最後に全体をクリアで2回塗装する。1回目は砂吹き30分、2回目本塗り1時間。これで完了。

ツヤがほんのり良くなって、塗装の重ね塗り回数の差で発生する段差を滑らかにしてくれる。

また、多少の傷がついてもクリア層で止まるので、色がはがれるのを防いでくれる。

塗装の耐久性UPのためにもクリアは必ず吹くようにしている。

最終的な仕上がり

両方ともきれいに仕上がった。
上のサンプルが下地サンディング#180。下が#400。仕上がりに違いはなかった。

杉にアクリルスプレーを重ね塗りした

オレンジは重ね塗り回数が少なく、隠ぺい力が強くないので、木目が薄っすら見える。

アクリルスプレーを重ね塗り

黒は隠ぺい力が強いので、塗膜が薄めでも木目が結構隠れる。
金は重ね塗りで塗膜が厚くなるので木目が完全に見えなくなる。

杉にアクリルスプレーを重ね塗りして艶が出る
上:下地#180、下:下地#400

最終的な塗膜の層は下の通り。

アクリルスプレーの塗膜の層の断面図

使ったアクリルスプレー

アサヒペンのクリエイティブカラーを使っている。においの少ない油性アクリルスプレーで、初心者にも扱いやすいスプレーだ。
色の種類も豊富なのもポイントが高い。

プライマー:アサヒペン 木部用プライマー

オレンジ:アサヒペン クリエイティブカラー オレンジ ツヤあり 油性アクリル

黒:アサヒペン クリエイティブカラー グロスブラック ツヤあり 油性アクリル

金:アサヒペン クリエイティブカラー ゴールド ツヤあり 油性アクリル

クリア:アサヒペン クリエイティブカラー クリア ツヤあり 油性アクリル


まとめ

1:プライマーを惜しまない

2:木材にはアクリル(水性・油性)がおすすめ

3:色は「薄い→濃い」順で重ねる

4:最後にクリアで保護

これらのルールを守れば、失敗することは少ないと思う。

オイルやワックスと違った表情が出て面白いのでぜひチャレンジしてみてほしい。

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